要介護者に、真心で寄り添い続けている方たちを見ると、
私はいつも、頭が下がる思いになります。
介護を仕事としている人や、自宅で見返りがなくても、
ただ支え続けている人――
本当に、人の痛みを理解できるから、
そうしないではいられないのでしょう。
私もそうありたいと努力してみましたが、
それは思うほど簡単ではありませんでした。
私の中には、
「長男の嫁だといっても、
なぜ私だけが当然のように背負わされるのだろう」
という思いが、ずっとくすぶっていました。
義兄弟たちへの不満もありました。
そして何より、
自分の人生を生きたいという気持ちを、
これ以上、押し殺せなくなっていたのです。
「もう介護はしません。」
これを聞いて、義兄弟はどう思うだろうかと、
とても不安でした。
でも、たとえ自分の母親であっても、
代わりに介護を引き受ける人は、
誰もいませんでした。
実際、私は、
経済的にも、精神的にもかなり追い込まれました。
生活を共にすることは、
愛情や善意だけでは、
乗り越えられないものでした。
義兄弟たちも、
初めは苦々しく感じていたようでしたが、
その負担が大きいことを、
理解してくれたようで、
老人ホームへの移行が決まりました。
もし、この言葉を言えないままだったら、
自分の気持ちにうそをついて、
心を失ったまま、生きていたかもしれないと
感じています。
義母のそばで、
「寄り添ってあげられなかった」という、
罪悪感もありましたが、
これまでの重圧から、
やっと抜け出せる安堵感がありました。
忍耐が足りなかったかもしれません。
けれど、正直に本当の気持ちを言えたことが、
今の私を、かろうじて支えています。



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