【介護からの脱却⑨】介護の先で見つけた諦めたはずの夢

義母との同居介護

自分の役割を放棄して、
「これが私の人生だ」と言えるものは、
簡単には見つかりません。
でも私には、一つだけ大切にしてきた夢がありました。
                                 
それは、小学校にあがる前のことです。
つま先で立ち、アラベスクのポーズをとった
バレリーナの写真を見て、
私は大きな衝撃を受けました。
                                    
それは、あまりにも美しく、
まるで別世界の人のようでした。
                                      
けれど学生のうちは、どんなにだだをこねても
習わせてもらえませんでした。

高校を卒業する頃には、
「もう成長も止まったし、今さら遅い」
そう思い込み、その夢は諦めていたはずでした。
                                       
それが――
介護をしなくてもよくなった勢いで、
私はバレエを始めてしまいました。

腰痛持ちの私が五十五歳の時です。
                                       
バレエのクラスのほとんどは小学生から高校生。
その子たちの後ろで、おばあちゃんのような私が、
ついていこうと、はっちゃきになっています。
                                       
それでも、大切にしてきた夢だったから。
                                        
六十歳になった今も、私はバレエを続けています。
                                          
  介護の中で、自分のことを後回しにしてきた方へ。
何もできなかった時間は、無駄ではありませんでした。                                    その先に、まだあなたの人生は残っています。
介護は尊い役割ですが、 同じように、
自分自身の人生も尊んでほしいと思います。

この連載のまとめは、こちらから
介護からの脱却まとめ 介護を終えて5年後に思うこと

           

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